
bookbeat4baby
@bookbeat4baby
2025年2月20日

秘密 season 0 11
清水玲子
読み終わった
━━連続殺人犯の血を引いた子供は殺人を犯してしまうのか?━━
事件よりも「子供たち」、また「親たち」の心理描写が冴え渡る物語だった。
同じくseason 0〈創世記〉〈可視光線〉を読んでいれば、より「子供たち」「親たち」への考え方が深まるだろう。
要の義父と家庭裁判所の裁判長が今回私の好きな登場人物だ。
11巻は雪子(彼女も「親」になった)の成長が見られたのは嬉しかった。
雪子が、子供のように自信をなくした薪へ母親のように喝を入れるシーンは特に好きなシーンのひとつだ。
今の雪子は良い意味で鈴木と青木、そして薪から解放され、彼等の本物の理解者になれたように見える。
今までの雪子が嫌いだった秘密ファンも、彼女への見方が変わるのではないだろうか。
血の繋がったものが必ず優しいとは限らないし、血の繋がらない者の優しさに救われる事もある。
簡単に答えは出ないからこそ、私達は生きている限り考え続ける。いつまでも考え続ける。