
torajiro
@torajiro
2025年7月6日

エンダーのゲーム (ハヤカワ文庫 SF 746)
オースン・スコット・カード
読み終わった
@ 自宅
何かで推薦されてるコメントを見たのが残っていて古書店で見かけて購入した作品。物語的にも役的にも相当に時代を感じながらの550ページ弱となかなか時間がかかりましたが、あまり読んだことのない類の作品という点で楽しみました。タイトルにも「ゲーム」というワードが含まれている通り、RPG的に少年が困難な課題をクリアしながら成長していくゲーム的な物語という側面、そしてその肝心の「ゲーム的」戦闘描写もそれなりに面白い(この辺りは確かに映画映えしそう)。一方で、大人たちのあまりにパターナリスティックな振る舞いであったり、戦争中にはほぼ触れられないバガー側の事情や視点が、終盤に勝者の体験を通してのみ語られ、しかもそのご都合主義的な受容、消費のされ方はいやいやいや、と呆れを通り越してもはやすごい。映画はどこをどんな風に描いた作詞なんだろう。あと、訳がかなり時代がかっていたので、新訳も気になるが、もう一度読む気力が湧くかどうか。いつか映画を観て楽しめたら考えようかしら。