
草大福
@yadokari15
2025年7月7日

読み終わった
2025本屋大賞マラソンにてspringを読んで、恩田陸を読まねばと思ったので、タイトルと装丁に惹かれてこちらを。
穏やかで上品な雰囲気のグロホラー。こういうの好き。あんまり怖くはない。痛みや恐怖の描写があんまりないからかな。不思議な話だなぁという感想。引きずる音がする話が1番怖かったかも。最後の方、みんな大集合してちょっとほっこりしてしまった。
ホラーの文脈でよくあるのは「みんな家に囚われている」という話なのだろうけど、この本ではみんな家を愛している。よその人は丘の上の幽霊屋敷として怖がっているけど、歴代住んでいる人たちはあくまで住み心地の良い、素敵な我が家として家を愛している。その対比が奇妙で面白かった。
「私たちは失敗しつつある」がよくわからなくて読み直した。黒髪黒髭の男、豊かな髪の女、長身の男。初読では幽霊なのかと思っていたが、読み直したら、ネイティブアメリカンの神なんじゃないかと思えてきた。木彫りの人形はトーテムポール。3人が家の隅に立っている様子は、柱を思わせる。もう1人、家の柱になり得るモノを探している……?アメリカかどうかも怪しいのだけど。
