綾鷹
@ayataka
2025年7月7日

星が吸う水
村田沙耶香
・確かに、何も考えずに自分を既存のものにはめこんで、それで支障がないのなら、それが一番便利かもしれない。でも、たとえば梓は、あんなに大変そうじゃないか、と鶴子は思った。だったら、作ったほうがずっと合理的なような気がするのだ。
・鶴子のはさ、理想論なんだよ。現実は厳しいんだよ。あたしたちは、それと戦わないといけないんだよ、あたしには、鶴子がそこから目を背けて、夢みたいなこといってるように見える。あたしは、鶴子のそこが一番、イヤなんだよ
・獲物ではなく恋の相手を自分の基準で選ぶ人間はいくらでもいるのだから、商品価値など気にすることはない、と理屈ではわかっているのに、自尊心を傷つけられてしまうのだ

