
ひろき
@bayleaf
2025年7月9日

たまたま、この世界に生まれて
須藤輝彦
ちょっと開いた
第7章だけ
『生は彼方に』ヤクプの発言(これはディストピア世界を描いた小説内のものであるが)
私はまた、自分がどんな世界に子供を送り込むことになるのかということを問わなければなりません」と言い、子供を作っても、すぐに学校に奪われて「体制順応主義の愚か者」になっていくか、そうでなければ自分自身が叩き込んだ思想のために自分と同じ葛藤に巻き込まれて苦しむ姿を見なければなくなると語る。 p.310
無意味の祝祭について
人は「たまたま」この世界に生まれ、その「たまたま」に決定的に拘束されるのだが、しかしまた、どこかからやってくる別の「たまたま」によって、「そんなに悪くはない」人生が、経験されるという二重の偶然に。これこそが、クンデラ最後の大勝負、「無意味」を支店とした大どんでん返しに賭けられていたものだった。 p.325
