ラーレ "イスラムと音楽" 2025年7月19日

ラーレ
ラーレ
@lale_chabok
2025年7月19日
イスラムと音楽
イスラム教はどのように音楽を取り扱ってきたか探る専門学術書。 ウードから始まるイスラムの哲学者が語る音楽理論、スーフィーのサマーウ、クルアーン、ハディースの中から丁寧に音楽要素を抽出して、ムハンマドや哲学者たちの賛否態度を検証して書き留めている凄い本だった。 副題の問いについては、クルアーンとハディースの中の音楽という章で結論が出されているようなもの。 まあムハンマドの神経質さ厳しさは礼拝中の限定的なものだよね、それを日常にまで適用して非寛容化するのは望むところではないのでは…という思いを強くした「放っておきなさい」の決め台詞であった。 オスマン帝国の音楽についても書いてあるが、楽譜がほぼ存在していない以上は…。ジェム・べハール本によれば、師弟の稽古によって曲は完璧に記憶されて継承されるものらしく、西洋の鍵盤楽器がデフォの五線譜ではウードを基本とした多彩な音階マカームを採譜するのは不可能だったという事情がある。まあなんとなくわかる、弦楽器のほうが音は無限に種類出せるから… それでも欧州を震え上がらせた全盛期オスマン帝国の音楽聴いてみたかったな〜と思うのであった
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