
読書日和
@miou-books
2025年7月21日

<ひとり死>時代の死生観
小谷みどり
読み終わった
人は必ず死ぬ。自分の死、親の死について、つい感情が先に動いて考えないように先送りにしようとしてしまうけど、定期的に考えたい、自分事として意識していたい。
人の死がすっかり日常から離れ死を取り巻く環境も変わってきた。
昔は自宅で死を迎え、死後の処置は家族の役割、そのノウハウは女学校で学んでいた(大正時代!)。そういえば・・祖父は将来葬式は自宅から出したいと言っていて、家を建てる時に1階を八畳間の続きにしていたことをぼんやり思い出す。(実際希望通り自宅でお葬式しました。その20年後位に亡くなった祖母は自宅ではお葬式しなかったけど・・・)
子供の頃、お葬式とは隣組が差配するものという、うっすらな記憶があったけれど、実家のご近所も高齢化が進んでもうこういった組織は機能していないんだろうなぁ。
タイトルにある「ひとり死」は確かに不安ではあるけれど、「家族がいることが当たり前」という意識を変えていく、に尽きるなと思った。家族あ子孫がいない人のことを「無縁」と呼ぶこと自体がおかしい。配偶者や子ども、子孫はいなくても社会とのつながりがあり、友人知人がいた人は「無縁」ではないと思う。誰もが「市民」として等しく葬られる権利を持っているはずだ、という部分が刺さりました。↓↓ここも。
日本のことわざに「老いては子に従え」があるが、これからの時代は、「老いた時には、親族も子どもも高齢者」という時代だ。
パートナーより先に死にたいか?限られた人生をどう生きるか?自分の死も見つめなおすきっかけになる一冊。



