舳野
@henomohe
2025年7月24日

檜垣澤家の炎上(新潮文庫)
永嶋恵美
読み終わった
妾の子として刀自に利用され姪達にペットのように扱われ、中途半端な立場のために使用人達にやっかまれいじめられるヒロインがいつか正当な権利をつかんでやる、と強かに賢く立ち回り父の正妻に勝負を仕掛ける。世界の中で翻弄される日本の片隅で初恋めいたもの友情らしきものを通して彼女は大人になっていく。
ミステリー要素あり陰謀あり悲しい家の過去ありと盛りだくさん。
彼女がそこに少しの愛があったこと、自分の中にもそれがあったことを気づくたびほっとした。
続編求める人は多いけどスエによる陸軍との癒着がかなこ子の運命に影をさす未来しか見えなくてなくてもいいかなと思っている。
