遅筆マン "霊感インテグレーション" 2025年7月26日

霊感インテグレーション
「小説がうま過ぎる〜!」と思う俺と「けど俺、ミステリあんま得意じゃないんだよな……」の俺が地球を賭けてバトルして後者が勝ってしまった いえミステリ部分は「うおおお!!」ってうおれるウオリティの高さなんですけど俺が物語に求めてるものってロジックの面白さじゃなくてロジックもクソもない感情の混沌とそこから端を発するドラマだからもうこれは俺が悪い。シンプルにnot for me それなのに読後感は「面白かったな」だからたぶんすごい小説なんだと思う 個人的にミステリの種明かしどんでん返しはドラマに結びついていて欲しい 真実が明かされた瞬間に誰かが助かったり死んだり、あるいは恋が実ったり実らなかったり なんでもいいからそれがドラマに直結してたら「面白い!」ってなるけど結びついてないなって思っちゃったら(or結びつきにピンと来なかったら)どんでん返し喰らっても「うおおおお!!……で、それが!?」ってなってしまう 単純なトリックや仕掛けに快感を覚えたり感動できないミステリ不感症なんだと思う というか頭の出来が悪すぎて知的な驚きができないんだと思う とにかくミステリ部分の精巧さと人物描写のテキトーさの落差がすごくてロジックは美しいのにそこに至るまでの人間の動機はなんか雑だなぁ〜うーん……みたいな 超リアルに描かれた車を棒人間が運転してる絵みたいなイメージ ミステリにはままあることなので気にする俺が悪いと思うしその取捨選択は正しいと思う どうやって殺したか?よりもどうして殺したか?が気になってしまうタイプだから本当に俺はミステリに向いてない 形式的にホラーではなくミステリ小説なのでミステリ向いてない人間をふるいにかけるのは正しいと思う ただ素養のない俺をして良い作品だな〜とはやっぱ思う
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