あずき(小豆書房) "食べて祀って" 2025年7月28日

食べて祀って
食べて祀って
坂本桃子
小さな村の各集落でひっそりと受け継がれている小さなお祭り。 それぞれがどんなきっかけで生まれたか、もしくは伝わったか、今となっては分からないことも多いけど、きっと災いや困難に対する小さな祈りや願いが始まりなのではないかな、と思う。 故郷で数々のお祭りを取材した著者が、最後の章で、コロナと豪雨で傷ついた町の人たちの気持ちに寄り添いながら、「赤の祭り」 という祭りを始めるのがなんか良かった。川を御神酒と塩で清め、縁起の良い赤い食べ物を持ち寄り、お供えする。土地を慰め、鎮め、新しい一歩を踏み出す。 私は全然信心深くないけど、信心深くないからこそ、気持ちが分かる気がした。
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