村崎 "小説TRIPPER (小説ト..." 2025年8月1日

村崎
@mrskntk
2025年8月1日
小説TRIPPER (小説トリッパー) 2025年 夏号 (週刊朝日ムック)
創刊30周年記念号!とくに好きだった作品 朝井リョウ「三十番目」おもしろい。大コンテンツ時代においてネタ被りを避けるため、古今東西あらゆるコンテンツを倍速で吸収、なにを考えても「あれと被ってる、被ってる、被ってる……」 何十年後も純粋に「作品」に感動し続けたいけれども、はじめて以外のときでも。 「こんなんなんぼあってもいいですからね」とネタ被りの違いは一体どこにあるのだ 河﨑秋子「こひつじメリー」クリスマスに食べられるように適正体重まで育てられるメリー。子どもが懐いて食べたくない!というある種お決まりのパターンからの、ぞっとするような爽快なような話。河﨑秋子さんの動物を人間のものとして書かないところが本当に好きだ 佐原ひかり「世界を救ったことがある」 異世界転生、完全に「佐原ひかり流」でよかった……!!! 30年前、異世界エーデルートで世界を救った朝子。エーデルートでいえば1年、だけど朝子の世界では30年ぶりに第三王子イオと再会するけれど朝子も40歳をすぎているのでかなり冷静な再会。ひとりの「人生」というのは小さくも大きく、起きる物事はときに理不尽で壮大。自分の体と生きている唯一さ、よい。 西加奈子「30の春子」めっちゃ好きだ〜〜〜〜当たり前のように繰り広げられてきたこと、いまさら疑ったりする機会ってじつはなかなかない。それこそ他人から指摘されないかぎり気づきにくい。でも気づかないままでいるより気づいて剥がして自分を見つけてゆくほうがいいと思う。 宮島未奈「紗南ちゃんの便せん」こどちゃ大好きな私が大歓喜〜〜〜〜〜〜!!!!!なんと言われようと平成のあのころのこと何度でも思い出して懐かしんで愛おしみたい。17時半からはじまる日曜日……りぼんを買いに本屋へ出かけた月に一回の習慣……そうだりぼんは400円だった……安いな……付録もついてて…トランプの付録がめっちゃ好きだった…最近プリクラが500円になってびびったけどそれでも500円なら良心的だねって関係ないことを思ったり。プリント倶楽部は200円だった気がする 山内マリコ「もう三十代ではないことについて」山内マリコさんの作品を読むと最後に心がふっと軽くなる、あの感覚がすごく好きだ。嫌なこともいとしいことも同じ温度で存在している、そっと未来にあかりを灯してくれるようでずっと読んでいたくなる。 米澤穂信「世界を変えた三十人とラストプリンスタンディング」30の使い方がいちばん好きかも!うまく言えないけどよかった、読後のさみしさ…いきなり30年が経過するわけはなく、たしかに自分の30年がある 北沢陶「黒木くんの言う通り」30の物語とはべつの創作、ホラー。ホラーと知らないまま読んで、エッこわい…?これは怖い話…?こわい……!!!ってなった。 黒木くんがなんと「声かけ」したのかわからない、それが不気味さを増長させていてすごい。でもなんだか物悲しさもあって、すごく読ませる作品だと思った。「をんごく」気になってきた
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