
おにぎりクン
@ongrkun70
2025年8月3日

砂の本
ホルへ・ルイス・ボルヘス,
篠田一士
読み終わった
なんとか読み終わった。
感想ちゃんと書けそうにないので、とりとめのないメモとして残す。
『鏡と仮面』
迫力がすごい。王と宮廷詩人が具体的に誰なのかわからないが、この二人の間だけにあるやりとりが頭に残る。いったいなんでさいごのこんなすごい詩を思いつき、命を経ったのか?
ふたつめの詩はなんなんだ?てか評する王がなんでここまで文学に造詣が深いんだ。
『ウンドル』
ワンダー!驚異
その一言の中にわたしのすべてが内包されているようだった。
『疲れた男のユートピア』
気になった部分を引用する。
“われわれは、連続的な時間のなかに生きています。しかし、永遠の相の下に生きようとしているのです。”
“『存在スルトハ、認識サレルコト』つまり、『存在することは、写真にとられることだ』というのが、われわれ独特の世界認識の、はじめであり、真中であり、終りだった。”
“もはや、われわれには引用しかないのです。言語とは、引用のシステムにほかなりません”
盲目となったボルヘスが捉える世界において、目の前にあるものというのは触覚とぼんやりとした影でしかなかったのだろうか。自身の視力が失われた際に、存在というのは目が見える今の自分とは全く違う意味になりそう。
千夜一夜物語とかドン・キホーテとかもちゃんと読んだことがないので、どこかで読みたいなと思った。
