勝村巌
@katsumura
2025年8月9日

複製技術時代の芸術
ヴァルター・ベンヤミン,
佐々木基一
読み終わった
1936年の著作。写真や映画というものが発明され、それまでの絵画や演劇とは異なるベクトルの芸術表現として世の中に定着されつつあった時代。
映画や写真は複製される大量生産が可能な表現媒体であるため、元々の絵画や演劇にあった一回生の芸術やオリジナルの作品一点だけが持ち得た、作品固有の芸術の本質的な核となる「アウラ」が失われていくという問題意識のもとに論じている本。
それから約100年が経ち、今ではむしろAIが作成した作品にアウラが宿るかどうか、という点が争点になっている気がしました。
社会の変遷期に哲学がどういうことを扱っていたのか、ということを考えることのできる本でした。


