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勝村巌
@katsumura
  • 2025年7月10日
    僕に踏まれた町と僕が踏まれた町
    中島らもが三宮、灘高で落ちこぼれて浪人となり大阪芸大に入った頃の青春期の思い出を文庫本2ページずつの短いエッセイで綴った本。三島の割腹自殺とか東大紛争とかそういう時代のフーテンやらヒッピーやらの奇人たちとの儚いメモリーの数々が、愛おしさと共に描かれている。思い出はいつも儚い。その思い出が輝かしいものであればなおさら。今はもう誰もいなくなってしまった。そういう祭りの後の感じを振り返る切ない読後感がたまらない。いい本でした。
  • 2025年7月8日
    「山田五郎 オトナの教養講座」 世界一やばい西洋絵画の見方入門3
    1巻、2巻と読んできた山田五郎のYouTube番組からの抜粋本。過去巻で大まかな美術史の流れが見えてきているので、それなりにマニアックな内容が紹介されていて面白い。 この第3巻では日本の近代の画家や最近のオークションでの高額取引作品が値段とともに紹介されていて興味深かった。絵画の値段のことって、興味あるけどなんとなく知らないことが多いので面白いと感じた。
  • 2025年7月8日
    藤本壮介建築への思索
    藤本壮介建築への思索
    2025大阪万博の大屋根リングを設計した藤本壮介へのインタビュー集。2019年初版なので万博の話は出てきていないが、現代の建築に関する話や大規模建築の大きなプレゼンの話などが述べられていて興味深い。
  • 2025年7月8日
    「山田五郎 オトナの教養講座」 世界一やばい西洋絵画の見方入門 2
    山田五郎の『オトナの教養講座』の抜粋本の第二巻。QRコードがついててYouTubeと接続しているのもとても良い。視点も斬新なものがあり、贋作について詳しく紹介してくれているのが新鮮。
  • 2025年7月8日
    「山田五郎 オトナの教養講座」 世界一やばい西洋絵画の見方入門
    山田五郎のYouTube番組『大人の教養講座』の内容を抽出して本にしたもの。作家を中心に作風を語っていく形式なのでとてもわかりやすい。
  • 2025年7月6日
    庭の話
    庭の話
    ちょっと何が書いてあるのかほとんどよく分からなかったが一通りは通読した、という感じ。 SNSなどのプラットフォームの中での承認ゲームから逃れるためには、いわゆる共同体ではなく、もうちょっと個人個人が孤独でいられる場、が必要なのではないか。そういう場所として「庭」という概念を提唱していた。國分功一郎の『暇と退屈の倫理学』や『中動態の世界』なども引用されていた。これらの本も今一度、読み解く必要がありそうだ。 高円寺の小杉湯の例があって、そういうところが宇野常寛の考える「庭」に近いところらしい。ただ、それが小杉湯的な場所なのか、それとも銭湯全般を指しているかがよく分からなかった。 最後にアーレントの「労働」「制作」「行為」の「制作」へのモチベーションを取り戻すことの大切さを語っているところは、ぼんやり共感できた。 もうちょっと理解したいので、解説動画など探してみよう。
  • 2025年7月3日
    ハネチンとブッキーのお子さま診療録(3)
    本棚を整理していたら古に購入した1巻が出てきたので、続刊を購入。子育てにおけるトラブルを暖かい医療的視点からほぐしていく佳作。こういうものを読むと日本のマンガ文化というのは成熟しているな、と思う。刺激は少ないが。こういう作品が人を救ってくれるということもあるのだろう。
  • 2025年7月3日
  • 2025年7月3日
    ハネチンとブッキーのお子さま診療録(2)
    子育てで直面する医療的トラブルを主題にしたマンガ。主人公がゴスコスプレの小児科医で、大変頼りになるという設定は面白い。
  • 2025年6月29日
    はにま通信(2巻)
    安永が超やばい。
  • 2025年6月29日
    移動と階級
    移動と階級
    毎週土曜の9時頃から配信されているYouTubeのニュース番組「人文ウォッチ」で紹介されていたので読んでみたら大変に興味深かった。 「行きたい場所に、いつでも行けますか」 「自分の移動を決めて、実行できますか」 という二つの問いに対して様々な社会、政治的状況を加味して全世代的に問いかけると、実は様々なバイアスがある、ということを網羅的に扱っている内容。 僕は都内在住で車などは持っていない。基本的な移動は公共の交通機関だった。玄が幼い頃はベビーカーに乗せてどこまでも行ったが、やはり渋谷や新宿などはの乗り換え駅では、色々と遠回りをしないと移動に難儀したことはよく覚えているし、また、2年前に板橋から都心に引っ越してきたことでモビリティが飛躍的に改善されたことは肌身に感じている。 移動資本やネットワーク資本というものが、万人に公平に与えられるべき移動可能性に強く作用している、という現代社会の状況を網羅的に解説してくれている。 すごく興味深い本でした。巻末にモビリティに興味のある人へのおすすめ本が入門的な内容から研究的なレベルの高い本まで紹介されているのも良かった。 大変におすすめな本です。 人文ウォッチ https://webgenron.com/articles/jinbunwatch
  • 2025年6月29日
    ガダラの豚(全3巻セット)
    玄が「面白い本が読みたい」というので、中島らもの『ガダラの豚』を推薦したらやはり本当に面白かったらしく、読書コンシェルジュとしての面目を躍如した。 で、随分ぶりに読み返したわけだが、やはり面白くて最高だった。 この本をワイが最初にいつ読んだのかはちょっと記憶が定かじゃないが、高校生か大学生の頃だったと思う。その頃はフィクションはなんでも面白かった。自分の感受性というものもあったが、漫画も小説も読んだ後には人生の見え方なども変わり後戻りできないといった体験が常に更新された。SFとかファンタジーばかり読んでいたころである。 タメになる本屋、楽しい本、悲しい本、など色々な種類の本があったが、そういうものを一切合切ぶち込んだ万人に向けた「面白い本」となると、限られる。 民俗学者とその家族や超能力者、テレビマン、奇術師、仏僧などがアフリカの呪術師と戦う内容だが、中島らもは文章が上手い! 呪術とか奇術、超能力などのオカルトを黒白に分けずグレーなところでリアリティを持って登場人物に説明させているのだが、学者は学者の目線、超能力者、奇術師、呪術師などが当事者として自分の技を語るところのト書きの書き分けが絶妙で、非常に読み応えがある。 推理作家協会賞を、受賞した作品とのことだが、最近では古本屋を舞台にした漫画「本なら売るほど」の中にも面白い小説として紹介されていて、そのチョイスに本好きとして膝を打った。 万人におすすめできる名著と思う。お時間のある方はぜひ手に取ってみてください。
  • 2025年6月28日
    ガダラの豚 3
    ガダラの豚 3
    物語の終局。超能力、奇跡、呪術をめぐる冒険の最終章。エンタメ娯楽小説としては一級品。大変面白いので、どなた様も一度は読んでみてはいかがかと、強く推薦したい。
  • 2025年6月28日
    ガダラの豚 2
    ガダラの豚 2
    1を調子良く読んだのだけれども、読み終わって続きを読もうとしたがこの2が見つからない。はて、バギリの呪いか? と思ったが、やはりそんなことはない。単に積読が過ぎただけのことであった。あちこち探し回って、見つからず、諦めて積読の積み重なっている山を素直に一つ一つ移動させながらチェックしたら一番最初の山の一番下のところに挟まっていた。2巻となるとさらにエンタメ度がまし、舞台はアフリカに。恐ろしい呪術合戦にらもの筆も冴え渡るという一冊。3も早く読みたい。
  • 2025年6月28日
    ガダラの豚 1
    ガダラの豚 1
    『本なら売るほど2』の中で“とにかく面白い本”として紹介されていた。ワイも高校か大学の時に読んで、その後もエンタメ的に面白い本といえば、という質問があれば、時折この作品に触れてきた。高一となった息子が面白い本を読みたいと言ったので買い与えた。やはり面白い、というので自分も読み直してみたら、やはり面白かった。
  • 2025年6月22日
    メルカリで知らん子の絵を買う
    およそなんの役にも立たない余計なことをする「無駄づくり」をテーマに様々な活動をしている著者によるエッセイ。 著者はうつ病と不安神経症を抱えて生きているらしく、エビリファイとかロラゼパム、オランザピンなどの抗精神病薬の薬名などが飛び出て、それなりに不穏なところがあった。 ただ、表題のとおりメルカリで知らない子供の絵を買ったり、嫌いな食べ物でもてなされたり、意味のない無駄なことに果敢に挑む姿勢とアイデアには敬意を表したい。 うつ病や不安神経症を抱えながらでもアイデア次第で日々を楽しく生きることはできるのだ、という勇気がもらえる一冊。
  • 2025年6月21日
    改訂版 著作権とは何か 文化と創造のゆくえ
    著作権についての考え方を丁寧に書いてくれている。有名な白川カメラマンとマッドアマノの間で争われたパロディモンタージュ事件をはじめ、ロミオとジュリエットとウエストサイドストーリー、ライオンキングとジャングル大帝のパロディ訴訟など、実例を挙げてくれているので、大変にわかりやすい。今後も長く参考にできる良い本です。
  • 2025年6月21日
    街とその不確かな壁
    息子が呼んだというので、僕も2週目。人間の記憶と実存についての物語なのかな。自分が本来いるべき場所、みたいなものは村上春樹の主要なテーマだと思うけれども、そこに自分自身が井戸みたいなものを通り抜けてたどり着くのではなく、自分の分身(仮想的な息子)がたどり着く、というのが面白いと思った。
  • 2025年6月21日
    はにま通信(1巻)
    今、僕が最も続きが気になっている漫画。奈良の古墳をめぐる、ゆるふわ女子高生の日常かと思いきや、主人公に離婚後逐電した父親からラインが来たり、アスペ的なださ味の強い安永という弱者男性的キャラが印象的に描かれるなど、この作者の持っている不穏な魅力が随所に現れている。
  • 2025年6月21日
    ふつうの軽音部 7
    ふつうの軽音部 7
    連載物なので新刊が出るたびに買って読んでいる。高校の軽音部における群像青春劇。それぞれのキャラの心理的葛藤とバンドや部活内の人事が主要なモチーフとなっている。非常に現代の日本的な小さな物語と感じているが、割と面白い。
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