
kei
@k3245
2025年8月8日

道元入門
角田泰隆,
谷口広樹
読み終わった
角田泰隆著「道元入門」読了。
2025/8 1冊目
◎サマリ
・悟りを開こうとすることのおこがましさ
・ただ座れ
・現代のマインドフルネスへの疑問
・800年前から唱えられている相手の心を傷つけない優しさ
◎書評
仏教に興味を持ち、故郷の福井県にある総本山・永平寺の祖である道元禅師をもっと知りたいと思い手に取った本。
読んで正解だった。
一番面白かったのは流行っているマイルドフルネスへの疑念だ。
無心を目指せとよく言われるが、道元禅師のいう坐禅はそんなことを意図していない。
無心=無念無想のことだが、これは生命活動を放棄することに等しいと。
自然であるべきだと説いている。
そして、そもそも坐禅した結果、何かを得られると思うこと自体が間違えだとも弟子を諭していた。
無所得の気持ちでただ座れ。只管打坐(しかんたざ)の考えが本当に目から鱗だった。
最後には現代と道元禅師についても触れられている。
ビジネスの場面だと誰かに注意をしなければならないこともあるだろう。
そんな時にも絶対相手を傷つけてはいけない。そう道元禅師は著作の中で語っている。
つい多くの人の前で後輩を叱っていないだろうか、相手がどんな気持ちになっているかちゃんと考えられているだろうか。
坐禅を組まなくてもいい。日々の生活の中常に修行なのだ。
現代社会を生きる上で、道元禅師の考えが転ばぬ先の杖になることを身に染みて感じた。

