
いあに
@IANI83
2025年8月15日

ぼくはきっとやさしい
町屋良平
読み終わった
図書館で読み切った。大学時代、その数年後の男のこ(作者はこの表記を使う)の話なのだ。初読みの作者さんだが以前漢字開きすぎてて読めないと思ったいたのだけど読めた。主人公はいわゆる男性の不思議ちゃんなのだが、社会に出て彼が不思議ちゃんのままでも緩やかに日々を過ごせるのは、主人公が男性であるからだろう。女のこに容易く全身を委ねられるのも幼すぎて幼児を前にしているみたいだ。でもこういう部分、男性にあるよね。女性を神聖化している部分(恋の相手)と無自覚に消費(母親)している部分もある。これは作者が自覚的に書いているんだろうか、それとも無自覚なんだろうか。女だとこうは生きていけない。なぜなら社会に出た途端に真っ先に強者に喰われるから。強かにならざるを得ず、不思議ちゃんだったり天然ちゃんであってもそれすら捨てざるを得ない状況に放り込まれる。もし不思議ちゃんや天然ちゃんを継続できるなら、本人を保護する別の力があるだけだ。主人公は自分が強靭な自分を守る繭を持っていると言う自覚がないように見える。見える世界のあまりの違いに気持ち悪さと虚しさでくらくらした。……で、これは自覚的に書いたんですかね?(やっぱり気になる)




