
もん
@_mom_n
2025年8月18日

変半身(かわりみ)
村田沙耶香
読み終わった
心に残る一節
@ 自宅
私は元々ヤバい登場人物や奇妙な物語が好きだが、『変半身』は奇妙を通り越して本当におぞましかった。ラストはページをめくった瞬間「ヒィッ!」と悲鳴を上げそうになった。読後に表紙の絵画をまじまじと見てますます怖くなった。
『満潮』は一言で言うと「夫婦が潮吹きの特訓をする話」だが、下品な文章にならず文学として成立していることがすごい。決して綺麗とは言えないシーンも眩しく思える。
p.79
何かを知るということは快楽なのだ、それが大嘘であっても。
p.109
「伊波が言うみたいに、なにも信じずに生きていくことができるって、本当に思う?信じないことを信じているだけだろ?なにも信仰しないで生きていくことなんてできないんだ、僕らには」
p.134
自分の感覚を言葉にして発したことで、自分だけの淡い夢として消えてしまいそうだった出来事が、世界に記録されている感じがする。


