maru "誘拐の日" 2025年8月19日

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@hon7177
2025年8月19日
誘拐の日
誘拐の日
チョン・ヘヨン
ずっと気になっていた本。日本でのドラマ化とのことでタイトルを見て思い出しそれきっかけで読み始めた。 思いもよらぬ展開と、複雑に絡まりあった関係性や思惑や闇があって、伏線も多く、夢中になって読んだ。 ミョンジュンとロヒの関係がおかしくてあたたかくて、二人が手をぎゅっと握りあうたびにわたしの胸もぎゅっとなった。犯罪に巻き込み巻き込まれているのに出会えて良かったとすら思えた。ロヒに取っては確実に良い出会いだったんじゃないかな。。 それから場面は多くないけれど、ロヒとヒエの関わり方にもジンとした。いずれ三人そろって笑顔で過ごせる日が来るといいなぁ…と思わずにはいられなかった。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ この世の中は過ちを犯した人だけが不幸を与えられるわけではない、と。だが、過ちを犯した人が罰を受けねばならないのは、世のことわりだ。(p.481) 貧しさ故に罪を犯してしまう者と、富と地位を守るために不道徳な行為に手を染める者。その両者を同じように裁いていいのだろうか。その矛盾を、作家は見つめているのではないだろうか。(p.495 訳者あとがき)
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