
ヨル
@yoru_no_hon
2025年8月23日

時の旅人
アトリー,A.(アリスン),
松野正子
読んでる
読書日記
@ 自宅
0823
昨日退院して家に帰ってくる。2泊3日の入院生活だった。短かったけど入院中に病棟で夏まつりがあったり夕食にアイスが出たりと、いつも以上におたのしみがたくさんあってたのしい入院生活だったようだ。しばらくは手術も入院もないようなのでほっとしている。息子の方は保育士さんや看護師さんたちと会いたいからまた入院してもいいよと言うのだろうなあ。
入院生活から読みはじめた『時の旅人』療養のために大叔母の家(サッカーズ農場)にあずけられることになったアリソンとイアンとペネロピーが、ちょうど大叔母と対面したところから読み進める。とびきり大きくて丸い赤い顔のバーナバスおじさんと背中は曲がっているけど小柄で顔は少女のようなティッシーおばさん。2人のすべてが詰まっているすてきな家での温かみのある暮らしに心癒される。ペネロピーがどんな成長をとげるのか、歴史、タイムスリップものでもあるからたのしみである。
「暖炉の明りと金色の照り返し、ゆったりとあったかいアクセントではなすおじさんたちの声、天井のあちこちにぶらさげてあるハーブの束から部屋じゅうにただよういいにおい。すばらしい第一夜でした。私はほとんど話をせず、人の話にも耳を傾けずに、部屋の隅の暖かい火のそばにすわって、薪のはじけるのや、銅の食器類の上でちらちらしている光を見つめていました。バーナバスおじさんがそばにいました。私は、自分がいつの間にか、おじさんにくっついていたことに気づきました。おじさんは、なにかの、とてもいいにおいがしていました。あとになって、それはカウケーキという牛の餌のにおいだとわかりました。私はおじさんのざっくりした上着によりかかって、目をつむっていました。やがて、ろうそくに火がつけられ、私たちはつまずき、つまずき、二階へ上がりました。ティッシーおばさんも、暖炉の火のまん中から取ったまっかな燃えがらを銅の火のしにいっぱい入れて、いっしょに上がってきました。おばさんは、その火のしで私たちのシーツを何度もこすって温め、それから、おやすみのキスをしてくれました。私は、やっとのことで服をぬいで、まっ白なベッドの中にころがりこみました。雪のように白いベッドは両腕をひろげて待っていてくれて、すっぽりと、私を抱きしめてくれました。」(p42より)








