
ふゆうまれの白木蓮
@asishii
2025年8月25日
春宵十話
岡潔
読み終わった
@ 電車
`道義があるということは悲しみを知っているということ`
岡先生のご友人の松原さんの生き方
松原さんは卒業試験の日にちを一日間違えてしまい、卒業できない状況に陥ってしまった。そこで友人で講師をしていた岡先生は、出題者の担当教員にすぐさま再試験受けられるように懇願したのだが、複数の教授から承認を受けなければならないがためにその願いは届かなかった。
それに対し、松原さんは`「わたしは大学でやるべきことはすべてやった。ここでやることはもうない。学校の規則がどうなっていようと、私に関しないことだ」`と言い切り、卒業証書を手にすることなく大学を後にし、学者への道は閉ざされてしまったらしい。
スケジュールを忘れないようにする心得ももちろん大事だが、人生は不測の事態がつきものであるということ、あらゆる物事が思い通りに舵を取ることはできると限らないことを踏まえると、不測の事態にも動じず、己の過去の行いに揺らぎのない信頼を置いて決断する潔さはすこぶる心地が良く、感服してしまった。
何より、ここでやることはもうないと言い切れる大学生活を送ったと自負していることに尊敬の眼差しを負けざるを得ない。
資格や経歴といった肩書きは採用時には知識レベルの判断材料となったり、信用を示すものになるが、そればかりに囚われてしまっては
卒業証書というただの形式を受け取ることよりも、学業に己が満足しているかどうかが大事であった