蓮
@yulan
2025年8月27日

メインテーマは殺人
アンソニー・ホロヴィッツ,
山田蘭
読み終わった
解説に、“重要な手がかりはほぼ書きとめていたのに「なぜ重要なのか、理由をつかめていなかった」”と、手がかりはあっさりと通り過ぎてしまう読み口に触れられていた。これは確かにドラマ等作品において“画面端にさりげなく配置されていた手がかり”を思い起こすし、実際に読みながらドラマを文章でなぞっているような心地で読み終えた。ドラマ脚本家らしい、との評はこういうことだろうか。振り返れば手がかり呈示(読みやすさや膝を打つ感覚)は好みの部類。
序盤からの仮題「ホーソーン登場」のタイトルは結果的に流れたようだけど、終盤の彼のある出番はまさしく「登場」に相応しく、これに決定しても良いのでは?と納得でもさせられそうな描写にはふふっと笑みがこぼれた。もちろん本タイトルの定まり方も好きです。相棒の会話の行方が気になり、楽しめました。
