michiru
@michiru_bookrecord
2025年8月27日

全員悪人
村井理子
読み終わった
動物がイマイチ苦手なワタシがハリーという名前の真っ黒い大型犬とその飼い主である村井理子さんのファンになったのはTwitterと言われていたSNS上でのことだった。動物が苦手な、この!ワタシが!(ひつこい)大型犬とのワンダフルライフを夢想してしまうほどにうらやましくて、琵琶湖畔に引っ越し したいと何度思ったことか。村井さんの文章はほんとうに小気味良い。それから何冊か村井さんの本を購読し、時に笑って時に泣き、毎日Xに日参して、村井さんも頑張ってる、ワタシも、できる!おれなら!!の気合いで毎日やらせていただいている。そしていま固唾を飲んで見守っているのが、村井さんちの介護問題。現在お義母さんの施設の入所というところまできているのだが、この『全員、悪人』はまだ自宅にて夫婦でどうにか生活できないかと模索している頃のお話になる。認知症を患っている人の世界はこうなのかもしれない。お義父さんの浮気問題はハタからみれば笑い話だが当人にとって見れば冗談ではすまされない。息子や嫁を攻撃することはできないという理性と我が身をおびやかす存在の襲来への抵抗をそういうもので表現しているのだとすれば、なんだか泣けてくる話ではないか。
認知症はね、大好きな人を攻撃してしまう病なんですよ。すべて病がさせることなのです。
地域包括支援センターの職員さん、いいこという。そして、彼ら(父母)の1番の味方であり続けたい、と願う家族。だが、綺麗事ではない。この業界に身を置くものとして、首がもげるほど頷いている。

