"そっと耳を澄ませば" 2025年8月30日

@mori16
2025年8月30日
そっと耳を澄ませば
視覚に頼らず自転車に乗り、天気予報よりも正確に雨をあてられる。真っ暗闇な中でお風呂に入り、ごはんを食べるのも平気。その著者が、暗闇の怖さを知った子供の頃のエピソードが好き。 沈黙はますます深まり、空気が深々と冷えてきた。夏の夜なら、多少暗くても暑さのために空気が軽く、恐さがどことなく薄らいで感じられる気がする。だがこの日の空気は、まるで山奥の夜のように冷たく、鉛のようにズッシリと重かった。  私はそのとき、生まれて初めて、「暗闇の圧力」というものを感じたのだった。闇は、もともと光のない私の世界を、幾重にも覆う黒いベールのように体中にまとわりついてきた。方向感覚がまるでなくなり、重苦しく地の底に引き込まれるような恐怖、これが暗闇の正体だった。 P170 文字で表現された暗闇や光ををテーマにした記事にも入れた。 https://note.com/fstk16/n/ne09f1150be91
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