上地ケンジ "バカの壁" 2025年8月31日

バカの壁
バカの壁
養老孟司
話せば分かると思う事を自分もやめていた。というのも、自分の当たり前は他人にとって非常識であり、同じ人間だが脳の作りは全く違うからだと思っている。正直言って絶対に分かり合えないとさえ思っている。 分かろうとする姿勢で変わるし、部下の意見に納得できない上司、自分が正しいと傲慢であるほど話し合いにならないのかもしれない。 この本は、そのことに対してちゃんと言語化してくれていて説明できる内容にしてくれているので、非常に理解できたと感じた。 特に良かったのが人は変わるという事だ。 本来人は変わって当たり前なのだ。仏教でも無常という言葉がある。人には常はないという意味で日々変わるという意味である。昔の人は人は変わると言っているのに、情報化社会と謳う現在では、人は変わらないものだという。それは情報は日々増えていくが、その情報自体は変わらない。情報化社会というのは変わらない事を謳っているのだ。昔とは真逆。一度発言した内容がその人の全てであるかの如く扱われてしまう。人は変わるはずなのに固定概念で決めつけられてしまう。そんな窮屈な社会になったのだと感じる事情が自分にもあった。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved