Cindyの趣味 "ツナグ" 2025年8月17日

ツナグ
ツナグ
辻村深月
一人だけ、死んだ人にもう一度だけ会えたら誰を選ぶのだろう。しかも、その一度だけと言うルールが死んだ人にも課されているのであれば。なかなか難しい選択肢だなぁとこの小説を読みながら切実に思い知らされました。 嫉妬、傲慢、自己不審など生者が胸に秘める感情や死んだ人との複雑な関係が流麗な文章で描写されて、読みやすかったです。 『待ち人の心得』が一番感動的だったと思います。でも、『親友の心得』もわりと没入できました。皆、純粋な人間ではないを強調する一章でした。 死者は生者の何なのか。生きている人の胸の中に何のために生きているのか。よく考えさせられてました。「使者」が出す結論に心が洗われました。
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