勝村巌
@katsumura
2025年9月1日

H・P・ラヴクラフト
スティーヴン・キング,
ミシェル・ウエルベック,
星埜守之
ミシェルウェルベックの処女作らしいが、これが何故かHPラヴクラフトの評論。ラヴクラフト好きとして読むか、ウェルベックの処女作として読むかで、少し切り口は変わるが、ラヴクラフト好きは読んでおくと良い本でしょう。
近年、映画や小説などの世界ではクトゥルー神話をベースにしたものがよくみられるが、ラヴクラフト自身も大変に興味深い人物で、生前は全く売れることもなく若くして亡くなっている。
おどろおどろしい世界観や神話体系を創作しつつ、二次創作を広く受け入れる態度、膨大な書簡など、現代的な視点を持っていたが、人種主義者で恋愛や金銭的な価値観からは一定の距離をおいて、困窮しながらも後世に伝えられる作品を書いた。その概要がよく分かる評伝だった。
ラヴクラフトの往復書簡や二次創作への言及などについてはもう少し深掘りして調べてみたいと思った。






