素潜り旬 "蕩児の家系復刻新版" 2025年8月25日

蕩児の家系復刻新版
第二詩集は自分の言葉、自分のことが語られる言葉で書いたといえる(と知った)。大岡信「戦後詩概観」にこう書かれている。 《言葉に本来的に「自分の言葉」などあるわけではない。自分の語る言葉によって、自分が語られていることを自覚したとき、人は「自分の言葉」を持ったと感じるのである。人は言葉をたしかに道具として用いるが、その道具として用いた言葉によって、自己の存在全体が逆に露わにされるのを感じたとき、つまり、そのような力をもった言葉を語り得るようになったとき、人ははじめて「自分の言葉」をもったことを知るのである。》(『蕩児の家系 日本現代詩の歩み』)
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