
犬山俊之
@inuyamanihongo
2025年9月3日

センチメンタル リーディング ダイアリー
@osenti_keizo_lovinson
かつて読んだ
タイトルから「書評かな」と思いつつ、読み始めると、「エッセイ?」「私小説なの?」、「やっぱり本の紹介?」……と、一般的なジャンルを軽く飛び越えた内容。最初は戸惑ったけれど、その唯一無二の読み味がすごく心地よい。文章なのに、音楽に近い感じで、何度でも読める。自分は去年の2月に買って以来、ベッドの側に置いて何度も読み返していました。
ハッとさせられる表現、深くうなずいてしまう一言が多くある「手練れの文章」なんだけど、嫌味は感じず、すがすがしさがある。
「そう、大切な思い出だった、はずなのに。/なのに、例によって、僕はそんな大切な思い出を、さっきまで完全に忘れていた。」
本を読むって、こういうことなのだな。著者の本との付き合い方がうらやましい。
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この本を手に取ったきっかけは、同書がときわ書房志津ステーションビル店で開催されている「志津ノーベル賞」2024年度の大賞を受賞したこと。そして同店店長である日野氏のコメントに「やられた」からでもあります。
引用:「読書とは、自己を投影させてしまう行為だ。感想を書いても本のことより自身の心の中身を発露してしまう。 しかし、それの何が悪い? 本を軸にして語る"自分"。その人となりがあまりに面白い。最高だ。 @osenti_keizo_lovinson『センチメンタル リーディング ダイアリー』本の雑誌社」
(引用終わり)
本書の帯に使われている日野氏のTwitterでのコメントです。こんな素敵な文章が書ける人間になりたかった。ホントに▼







