文
@fumi_hondana
2025年9月13日

国宝 上 青春篇
吉田修一
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映画見ました!
欲しいけれど、あげることの出来ないものを互いに欲している作品だという印象です。
家柄と天性の才能、どちらも希われたとしても、与えることはできない。欲しいはずのものが手に入れられないことへの複雑な想いと、共に舞台を志した過去があるからこそ生じた透明よりも綺麗なはずだった高いところ。心のせめぎ合いが泥くさいままで描かれているのが本当に良かった。
ただ2人で、ずっと憧れてきた舞台に立ちたいだけのはずなのに、役も勲章も手にすることができるのは1人だけ。
1人しか得ることの出来ないものだからこそ、存在するドラマも多々ある。犠牲にするものは数知れない。何もかもを失ってなお舞台に立ちたい、そんな想いが劇場いっぱいに響いているみたいだった。

