ゆらゆら
@yuurayurari
2025年9月13日

読んでる
明日からの上高地旅行に向けて、手に取る。
ひとまず読んだのは…
浦松佐美太郎「穂高・徳沢・梓川」
串田孫一「初夏の神河内」
田中澄江「花の百名山」
北杜夫「アルプス讃歌」
芥川龍之介「槍ヶ嶽紀行」
山崎安治「芥川龍之介の槍ヶ岳登山」
大森久雄「解説(上高地・神河内・上荻河内)」
編者でもある大森久雄さんの解説が、上高地自体の全体的な紹介になってて、かつ収録作を概観でき、そして、かつては“神河内”とも表記されたことや今どう表記すべきかの話もあり、良かった。
浦松さん(1907-1981)のエッセイは、梓川の流れにきらめく光や夕陽に照らされる穂高の岩壁などの描写が美しくて、期待が高まる。牛番や岩魚釣など人も出てくる(牧場があるんだと知る)。
串田さん(1915-2005)は、自分でも名前は知ってる山のことを書いた人。大正池は、大正時代(1915年)の焼岳の噴火でできた池だと知る。観光化されていく上高地を残念に思いながら、昔の上高地での思い出を愛おしんだりしてる。
田中さん(1908-2000)のが、一番良かった。からだの弱い息子さんのことを考えたり、一緒に来れたことを喜んだり、上高地のことが田中さんの人生の歩みとともに語られてるのが、心に染みた。
北杜夫(1927-2011)は、槍ヶ岳登山のことを書いたというデビュー長編『幽霊』を読んでみたくなった。
芥川は、こないだ「河童」を読んだから、興味を持って読む。この本に収められているのも小説だけど、山崎さん(1919-1985)のも併せて読むと、実際に高校時代に友人と上高地に来た時のことが、結構そのまま作品になってるのがわかって面白かった。カモシカに会いたいな。
また上高地に本を持ってって、他のも読もう。
(25.9.12)

