
Lusna
@Estrella
2025年9月14日

原民喜戦後全小説
原民喜
まだ読んでる
「生きるために歩き続けた。生きていくことができるのかしらと僕は星空にむかって訊ねてみた。自分のために生きるな、死んだ人たちの嘆きのためだけ生きよ。僕を生かしておいてくれるのはお前たちの嘆きだ。僕を歩かせてゆくのも死んだ人たちの嘆きだ。お前たちは星だった。お前たちは花だった。久しい久しい昔から僕が知っているものだった。僕は歩いた。僕の足は僕を支えた。僕の目の奥に涙が溜まるとき、僕は人間の目がこちらを見るのを感じる。」






