ワット "日本の動物政策" 2025年8月13日

ワット
@watt
2025年8月13日
日本の動物政策
動物といっても、法制上は仕切られている。愛玩動物、野生動物、実験動物、動物園動物、畜産動物の五種類の動物観が、それぞれの論理で政策化されている。というより、時代の変化に応じて場当たり的に法律が作られているため、所管もバラバラで、対応すべき人材も整理されていない。たとえば動物愛護の観点である政策に反対している人も、全体像が見えないから、エモーショナルな対応になりがちである。冷静な議論が成り立たないと感じた関係者は、情報公開に消極的になりがちで、結果として悪循環になる。だから全体像が必要だ。政策学者が書いた動物政策の現況、その中身はバラバラであるといわざるを得ない。  あえていえば自分は、動物園が最も自分に近しいけれど、博物館法の規定というより、実態は都市公園法に拠っているところも多い。また、国立動物園が存在しないことで、各地域の動物園や水族館が連携を取れないままになっている側面も大きいという。  また、獣医の最大の就職先になっているのが自治体というのにも驚いた。野犬管理から始まった公衆衛生や、屠場関連の食品安全の観点から、獣医という人材が要請されるが、こうした人の心理的負担は重いようだ。うーん。知らなかったな、動物のこと。
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