
torajiro
@torajiro
2025年9月19日

人間の本性を考える ~心は「空白の石版」か (上)
スティーブン・ピンカー
読み終わった
まず上巻では、ブランクスレート説が啓蒙主義の流れからいかに主要で大きな力を持つことになっていったのかの経緯や流れの確認と、進化学や脳科学などの発展からブランクスレート説への意義や修正を求める近年の学説の紹介と、それらの新しい学説を批判するラディカルサイエンスへの反論まで。
遺伝に関して最近読んでいた本はこの本を読むための準備運動のつもりだったが、まさに、という内容だった。やや文章が読みにくい(訳の問題というよりピンカーの文章が日本語と相性が悪い気がする笑)ことも含めて予習を行なってきて良かった。
人間の平等や格差、多様性など色々な議論や実践とも密接に関わるテーマであり、科学的には色々なことがどんどんわかってきている分野でもあるが、微妙なタブー感がいかに強いかということや、学術分野での論戦のありようなども色々わかって興味深い。中巻、下巻も読み通して、自分の考えを言葉にできるようになりたい。

