読書日和 "白い紙/サラム" 2025年9月20日

読書日和
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@miou-books
2025年9月20日
白い紙/サラム
白い紙/サラム
シリン・ネザマフィ
イランの出身の著者が日本語で書いた書籍。 『白い紙』と『サラム』の二本立て。 「白い紙」は、イランイラク戦争時代のイランが舞台。 主人公はテヘランから引っ越してきた女の子でまだまだ子ども、だけど物語後半で急に大人というか、なんというかにならないといけない。ネタバレになってしまうので細かく書けないけれど、そうきたかぁ、、と最後に静かな悲しみが。 一方「サラム」は今日の日本が舞台。アフガニスタン難民の少女レイラの難民申請を巡る、弁護士、主人公(通訳)、レイラのその周りの方々。忘れがちだけど、アフガニスタンは主に四つの民族の方が住んでいる。パシュトン、タジク、ウズベク、ハザラ。 レイラが母から教えられた言葉が印象的です。一一人生でどんなことがあっても「サラム」と言いなさい。それは避けられない運命を受け入れ、前を向いて生きていくための姿勢なのだと。 過酷すぎる背景で、自分が同じことを言えるかと問われると頭を抱えてしまいます..。 戦争、それに伴う移民にまつわる2つの物語。前半は空白や喪失、後半は喪失だけでなく受容、いや、やっぱりいたたまれなさか。 サラムにも出てきたハーフェズ、やっぱり読みたい。 ちょうど良い翻訳本を探したいが、読む人の解釈によるところも大きいとなると、翻訳本探すのも大変そう。。
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