犬山俊之 "本屋なんか好きじゃなかった" 2025年9月22日

本屋なんか好きじゃなかった
自分が圧倒的信頼を寄せる書店「ときわ書房志津ステーションビル店」店長、日野剛広氏による本屋と本にまつわるエッセイ集。 一読して感じるのはその文章の繊細さ。一行一行、一言、一言、丁寧に紡がれていて、読み手への心遣いを感じます。本書中で自称されている「しがない本屋のオヤジ」のイメージとは異なりますが、文章から著者のこころねが窺い知れます。 自分は著者とほぼ同年代ということもあり、仕事上の後悔、逡巡、矜持など共感を覚える点も多数ありました。しかし、本や書店についての著者の思考の深さには驚かせられます。「本を読まないからといって、気まずい思いをする必要はないし、読書をしない人を批判するなんてもってのほか。そのコンプレックスを解きほぐすのも我々の仕事だと思うのだ」(P.18)。すごい! 実は先日念願かなって「ときわ書房志津ステーションビル店」を訪問することができ自分が圧倒的信頼を寄せる書店「ときわ書房志津ステーションビル店」店長、日野剛広氏による本屋と本にまつわるエッセイ集。 一読して感じるのはその文章の繊細さ。一行一行、一言、一言、丁寧に紡がれていて、読み手への心遣いを感じます。本書中で自称されている「しがない本屋のオヤジ」のイメージとは異なりますが、文章から著者のこころねが窺い知れます。 自分は著者とほぼ同年代ということもあり、仕事上の後悔、逡巡、矜持など共感を覚える点も多数ありました。しかし、本や書店についての著者の思考の深さには驚かせられます。「本を読まないからといって、気まずい思いをする必要はないし、読書をしない人を批判するなんてもってのほか。そのコンプレックスを解きほぐすのも我々の仕事だと思うのだ」(P.18)。すごい! 実は先日念願かなって「ときわ書房志津ステーションビル店」を訪問することができたのですが、店内の品揃えはSNSでの選書以上に充実していました。この書店がなければ出会えなかったであろうすばらしい本が多くあります。『ブードゥーラウンジ』『笹森くんのスカート』『生きものハイウェイ』などなど。 台湾在住なので気軽に行くことはできませんが、こうした本屋があることは自分の心の支えになります。またいつか訪れることができますように▼ 2024年1月に「ときわ書房志津ステーションビル店」で購入
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