
もり
@monmonpe
2025年9月23日

書くことについて ~ON WRITING~ (小学館文庫)
スティーヴン・キング
読み終わった
Kindle Unlimited
@ 電車
色んなところで紹介される『書くことについて』。ようやく読了。結果として、読んでよかったと胸を張って言えるものだった。
スティーブン・キングは小学生の時にホラーの短編を読んで震え上がって以来、距離を置いていた。(私は未だにエレベーターに乗るのも13という数字も怖い。彼はすごい作家だ)
序盤は自叙伝に近い内容。その自叙伝のところだけで「スティーブン・キングって天才なんだ……」と思わせるような面白さがあった。さすが、吸血鬼小説を終わらせたと言われている男。
個人的にクスッとしたのはお子さんが生まれたところ。
"それからの五年間、ジョーには何かと手がかかった。それでも宝ものだった。ふたりとも宝ものだった。ナオミはベビーベッドの上の壁紙を破ったし(たぶん家をきれいにしているつもりだったのだろう)、ジョーはサンフォード・ストリートのアパートメントのポーチに置いてあった籐のロッキングチェアにウンチをしたが、それでもふたりは宝ものだった。"(『書くことについて』より引用)
途中の文章論も面白かった。こうやってスティーブン・キングは物語を作っているのだと道具箱を見せてもらえる。
スティーブン・キングですら『怒りの葡萄』を読んだ時はあと1000年かかってもこんな作品は書けないと絶望したらしい。じゃあ私が16歳の三島由紀夫の小説を読んで絶望しても仕方ないか笑
スティーブン・キングはこの本を書いている途中で大事故にあって死にかけたらしく、後半からは生きることについて触れることが多くなっていく。
"書くという行為はときに信仰であり、絶望に対する抵抗である。"
"書くことは人生ではない。だが、人生につながっていることは多い。"
"あなたは書けるし、書くべきである。最初の一歩を踏みだす勇気があれば、書いていける。書くということは魔法であり、すべての創造的な芸術と同様、命の水である。その水に値札はついていない。飲み放題だ。 腹いっぱい飲めばいい。"
(すべて『書くことについて』より引用)
スティーブン・キングにここまで背を押されたのなら、筆を取ろうという気になるね。
私は少し……?趣味で何かを書く人間なので、飲みまくるぞ~!と思った。
今から友人の家で原稿合宿!楽しみ!
ずっと読みたくて、wishリストに入れていたんだけど、ある日Unlimitedに入ってたんだよね。
ありがたや。