トマト1号 "石牟礼道子歳時記 (1978..." 1900年1月1日

石牟礼道子歳時記 (1978年)
珍しく穏やかに、夏から秋へ歩いていくような秋分の日の朝。午前中から忙しく動くのをやめにして、窓際の椅子に座って読んでいる。 石牟礼道子さんが回想する日々は、語りかけるような優しい言葉で書かれていて、沖は風、風、という心持ちになる。 石牟礼さんが山の上ホテルに缶詰めにされた早朝に見た鳥はシュッとして機敏で軽やかに鳴き、そのうち鶏の鳴き声がしたという。カラスは、その後だろうか。と都会暮らしは思う。カラスは文中に出てこなかった。石牟礼さんが滞在する場所は、都会でも都会で無くなるのかもしれない。
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