碧の書架 "百年の女" 2025年9月24日

碧の書架
碧の書架
@Vimy
2025年9月24日
百年の女
百年の女
酒井順子
積読から読了。百年を駆け抜けて読める楽しさがありました。駆け足感もあるけど、さくっと読めてテンポが良いと感じます。文体も固すぎず、たまにフフッと笑えて読みやすい。 まずは「婦人公論」ができた大正5年頃を中心に、それ以前の江戸から明治に読まれていた女大学なる本の話や「青鞜」登場時の衝撃などにページが割かれています。ここが割と濃かったので、なかなか進まなそうだぞ…と思ったら途中からはとても速く感じました。 「三従」から「婦人といえども人である」に変わったとて上から感を感じる大正の女性論に閉口していたら、戦時中は更にやばかったり。リブの過激さからの「クリスタル」「ルンルン」な軽薄化に驚いたり、平成初期が昨日のことのように感じたり。 政治の話も多く登場する本書、近年の部分では小泉政権や安倍政権、高市早苗氏などの女性議員も出て来ます。 参政権のない時代から100年、日本に女性首相は現れるんだろうか、なんて、一段と関心を持ってニュースを見られるようになりました。
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