qixip
@qixip
2025年10月5日

成瀬は天下を取りにいく
宮島未奈
読み終わった
人気なのも納得のいく作品だと読了の余韻の中でしみじみ思った。
成瀬が自分と真逆の人間すぎるが故に心に住まわせて、日常を少し成瀬色に染めてみたいとすら。
巻末の解説にもあるように、コロナ禍に出版されたからこそ、そして自分のような人間が多いからこそということかもしれない。
また、舞台が滋賀県大津市膳所という実際にある地域を舞台にしていること、成瀬本人は変わっているというだけで感情はしっかり動いている1人の人間であるというところなどを含めて、実際に成瀬が存在しているように感じた。
小説をあまり読まないからそういうものは多いかもしれないが、だからこそこの感動は大きいのだと思う。