
ni
@nininice
2025年10月7日

読んでる
髙村薫「マキノ」第二回
初回から多分そうだろうと思っていたけど、「考えてもあまり意味のないことを考えて沈殿してゆく思考こそ自分の病なのだ」というような警察定年退職者は今のところ一人しか思い浮かばない。物語を閉じようとしていらっしゃるのか、それとも静かな老年を描くのかな?どうしても『土の記』を思い出して、心がざわざわする。思えば『墳墓記』も『我らが少女A』も、最近の作品の終わり方には共通点があるような……?いや、まだ二回目だし、続きを楽しみに待ちます。
新潮新人賞の受賞作品も読み応えあった。特に「あなたが走ったことないような坂道」には、雨粒に多彩な色のネオンライトが反射しているような煌めきを覚えた。雨粒は勿論涙の粒でもある。
