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2025年10月8日

エル ELLE
フィリップ・ジャン,
Philippe Djian,
松永りえ
ふと思い出した
読書メモ
じゅうぶん読んだ
もらった
じゅうぶん読んだもなにもこの小説は私が翻訳しました。Readsになかなか出てこない以上、このSNSのユーザーでこの本を読んだのは私の他にはいないのでしょう。
で、最近読み直して思ったこと。自分の訳文ですので、もちろん今だったらこうしたいとか色々ありますが…
日本ならいまや私的に行き詰まったアラフィフは推し活に活路を見出すのかもしれないけれど、15年前のフランスだとそれがどうやら不倫とSM倒錯プレイでした。それを私はフランス人って(フィクションだろうと)面白いなあと思ったわけです。
仕事は完璧に自分でコントロールできるのに、私生活はまったく自分の思いどおりにならない、ままならない主人公に当時も「わかるわ、少なくとも気持ちは」と共感しましたし、今もやっぱり「やけくそになる気持ちはすごくわかる、だけど、さすがにそのプレイは私はしたくないけど」というふうに思ってます。なお映画版と小説では主人公も結末の描かれ方も、根本的に正反対です。私はまったく私生活がままならない、間の悪い、小説版の主人公のほうが好きです。
なお日本語版は私は購入していませんので、「もらった」のタグになります。

