
それぞれのカルピス
@tbttmy
2025年10月9日
いつも香港を見つめて
也斯,
四方田犬彦
読み終わった
けれどもこの詩には同時に、もうひとつの意図があります。彼はこれまでのあまたの日本詩人が機会あるたびに謡ってきた隅田川をめぐる感傷的な映像に対して、論理的に終止符を打とうとしているのです。西欧のロマン主義の様式を模倣して、美しい水の流れを称えた近代詩人たちの将情を否定し、島に生まれ育った貧しい少年にとって、川の流れは昔からゴミだらけで悲しげなものであったと断言することで、吉本はまったく独自の抒情の旋律を創造しているのです。ここに彼の批評家としての資質を見る気がします。pp.73-74
世の中の多くのことは資本と利子の論理で動き、指悪と復讐の理念によって動機付けられています。そのなかでかろうじてこうした悪徳から免れていると、わたしが考えるものが、三つあります。夕暮れを見つめることと、長い時間をかけた友情、それから詩を読むことです。香港での多忙な生活からきみがしばし解放され、ハーヴァードで美しい夕暮れを眺めていることを想像しながら、ここで筆を置きます。pp.149-150