
ハム
@unia
2025年10月10日

ユーカラおとめ
泉ゆたか
読み終わった
金田一京助がかなり嫌なやつに描かれていた。
時代的なこともあるけど本人にはさほど悪気がないのがまたなんとも…
女性に対して、アイヌに対して、今の時代ではアウトな態度がどこまで本当かはわからないけど当時の認識としてあのようことが多くあったことは事実だし、それが知里幸恵にとってモチベーションにも負担にもなっていたのかなと思う。
時代のひと言で済まされてしまいがちだけど、もう少しうまいやり方があったのではないかと思ってしまう。
知里幸恵という人の生涯があまりにも軽んじられているように思えてしかたかない。
彼女が命をかけて成しえたものが語り継がれて評価されているのがせめてもの救い。
普段マジョリティに属していたり、日本みたいな「誇り」という概念に控えめな国にいるからこそ彼女のような自分を犠牲にしてまでアイヌを守ろうとする意志に強い印象を覚え、心を動かされるのかなと思いました。