
ユウキ
@sonidori777
2025年10月13日

語る歴史、聞く歴史
大門正克
読み終わった
借りてきた
オーラルヒストリーの取り組みを戦前の民族学の遠野物語を皮切りに、現代まで辿っていく。
戦時性暴力の被害者である「慰安婦」たちへの聞き取りや、石原真衣のアイヌがまなざすなどの本をいくつか思い出しながら読んだ。
筆者の聞き取りの姿勢をどうすれば丸ごと受け止められるかを模索する過程や、聞き取りをする中で相手が等身大の人生を持った人間として現れてくるといった話はとても勉強になった。また、聞く側と聞かれる側の立場の非対称性など、考えさせられる。
文献といった文字上の資料の大事さはもとより、民衆のオーラルヒストリーというものの重要性の理解が徐々に出来て来たかもしれない。

