
ユウキ
@sonidori777
ゆっくり読んでいる📚
フェミニズムと植民地主義に関心があります。
- 2025年8月21日満州事変から日中戦争へ加藤陽子(日本近代史)借りてきた読み終わった満州事変勃発から日中戦争に至るまでの国内および国際情勢を細かくたどっていく。 用語等が読み慣れなかったので正直どこまで理解できたか自信はないけど、 ソ連に対する「国防」の観点から暴走していく陸軍、「経済」の観点から満州獲得を煽られた国民という日本国内情勢、 中国をどう食い潰すか狙う列強、内部分裂している中国、そしてそれらが連なる国際連盟という国際情勢を読みながら、うまく立ち回ろうとする日本政府の試みがどんどん日中戦争へと転がっていく様はまさに泥沼化としか言えない。 軍部の暴走と国際事情という複雑な政治事情が絡みながら、起こるべくして起きた戦争ではあるが、当時の日本人にとっては「復仇」であり「戦争」という意識がなかったということにも驚く。これが国際情勢における正当性も失っていき、「東亜新秩序」につながるのか…。 当時の中国が列強各国に踏み荒らされるのが当たり前の状況なのも驚いたけど、帝国主義はその歴史を持つ国全てが顧みないことには、この世界から無くならないだろうとも思った。
- 2025年8月14日フェミニズム・天皇制・歴史認識鈴木裕子借りてきた読み終わった天皇制の内包する女性差別、民族差別への痛烈な批判はまさにその通りだと思う。皇族自体への人権侵害もあるし、解体された方が良いと私も思う。 また、昭和天皇への戦中の犯罪を顧みない態度、戦後の「売国奴」たりうる保身的な態度、そしてそれが全て不問にされたことこそが、慰安婦たち被害者への国としての責任回避、戦争加担した人々の戦争責任への無関心さ、ひいては今に至るまでの歴史認識の改変にまでつながるのではないか。 2006年に出版された本であるが、2025年の今のことを書いていると言っても差し支えない記載がたくさんある。 戦後80年経っても状況が変わらないどころか悪化していることに、改めて恐怖を覚える。
- 2025年8月13日異形にされた人たち塩見鮮一郎借りてきた読み終わった1997年版を読んだ。 反差別を掲げるに当たって見直すべき「近代の目線」という視点が面白かった。差別と天皇という項目における、農民と天皇、穢多の人々と天皇の関係、また天皇信仰についての解説も興味深い。
- 2025年8月13日借りてきた読み終わった満州事変-日中戦争-太平洋戦争という「十五年戦争」の中で、女性たちがいかにして戦争に加担して行ったかを「銃後」の主婦たち、女性作家たちを辿りながら描いていく。 戦地に赴いて悲惨な死を見ながらも大東亜共栄圏という幻想に聖戦という目線から逃れられない作家、良妻賢母と母性というジェンダー強化で戦争に加担していく主婦、また、女性解放というフェミニズムですら戦争に利用されていく仕組みにゾッとする。 「あの戦時中に、我が生活を守ることと戦争協力が一致した時、行動してしまっていいのかという疑問が依然目の前に横たわっている」という一文が本文にあったが、 戦争機運醸成のために女性が利用され、また、積極的に加担していく様はその仕組みを知っていてもなお、生活を人質に取られた場合には現代においても逃れられるだろうかと自問してしまう。 また、戦争協力した作家や俳優たちはほぼそのことを省みることはなかったというのも、日本全体に通じる戦後の態度だと改めて感じた。
- 2025年8月11日従軍慰安婦・内鮮結婚鈴木裕子借りてきた読み終わった1992年の本だが、大日本帝国の行った「性侵略」の責任を、戦後45年経っても(経ったからこそ)逃れようとする政府への怒りがありありと感じられる。 近代化に必要とされた公娼制度に始まり、同化政策のための日本女性の内鮮結婚、朝鮮女性の慰安婦と、常に性を侵害される女性たち。そして、強姦され殺害される中国女性たち。 日本の女性に至っては、性侵略の被害者であり、同時に、植民地侵略に加担した加害者であるという二面性を突きつけられる。 戦後、慰安婦たち被害者への賠償責任をきっちり果たしたとは言えないという事実が、今でも買春許容国であること、歴史修正主義が横行していることに繋がってくるのではないだろうか。
- 2025年8月11日借りてきた読み終わった公娼制と「慰安婦」制度がどうやって広がり、繋がってきたのか。帝国日本が植民地支配の下で、性管理構造を整えていく過程や実情を描いていく。 「性」に関わるものであり、また、法の抜け道を探る中で生まれた彼女たちを指す名称が複数あること、公娼と「慰安婦」の呼称が人によって理解や認識が異なること(性奴隷か売春婦か等)、それらは現在に至るまでの根深い差別や分断を現しているのだと思うし、本質を見えなくさせることにも繋がっているのだと思う。 「慰安婦」バッシングは今も続く問題だが、軍と国が協力して、朝鮮人女性(または、日本人であっても底辺にいる女性)に対する性搾取の仕組みを作ってきた事実は歴史認識として持っておくべきだと感じる。
- 2025年8月2日にっぽん俘虜収容所―スケッチ写真記録林えいだい読み終わった
- 2025年8月2日国際法からとらえるパレスチナQ&Aステファニー・クープ読み終わった買った半年前以上前に出たブックレットだが、ガザの状況がここから更に悪化しているのが、遠い日本にいてもつらい。一刻も早く、ガザのジェノサイドを止めたい。 明らかな戦争犯罪を犯していて、実際にICCからネタニヤフに逮捕状が出ていても、米国により法の支配の実行が妨害される。 その米国の支援を受け、法を無視してジェノサイドを継続するイスラエルに、どう対処していけばいいのだろうか。 法の力が及ばなくなった世界にすでに足を踏み込んでいるのが恐ろしい。
- 2025年7月31日新版 いくさ世を生きて真尾悦子借りてきた読み終わった終戦から33年、沖縄戦を体験した女性たちへの聞き取りの記憶。 本土から来た著者が抱く申し訳なさと、思い出させてしまったことへの罪悪感は、同じく本土に育った私も読みながら共感してしまった。 沖縄戦のことを言葉にしても、あの地上戦を体験した人でなければ正確に伝わることは絶対にないという証言者たちから伝わる壮絶さは、語るものだけでも凄惨なのにそれ以上があるのかと絶句する。 戦火の悲惨さだけではなく、「女性」が語るからこそ窺える被害も凄まじいものだった。 自らの生存と引き換えに、戦時下は日本兵、戦後はアメリカ兵から受ける性暴力の実態は、彼女たちに心身ともに深い傷を負わせただろうと辛くなる。 裏表紙に記載があったが、家族、友人の命、文化、生活だけでなく、ありとあらゆる尊厳も奪い尽くされた、女性たちの痛みの記憶の継承だった。
- 2025年7月26日エトセトラ VOL.12エトセトラブックス読み終わった買った
- 2025年7月24日ジャッカ・ドフニ津島佑子借りてきた読み終わったアイヌと和人のミックスルーツを持つ孤児で、女性で、キリシタンで(かつ、キリシタンの中でもある種の疎外感を持ち)、移民でもあるチカのインターセクショナリティを描きつつ、チカップの喪失と自分への回帰、一人で育てていた子供を失った「わたし」の喪失と回帰の物語を、海と北海道のさすらいを通して描いている。面白かったし、これはすごい物語だな…。 本筋では無いものの、冒頭に描かれた東日本大震災による喪失感が読み手にもリンクして、物語により没入してしまった。 ゲンダーヌさんを通して描かれたウィルタや北方少数民族への日本の仕打ちや、キリシタンへの残虐さ、異質とみなされた人々への日本の眼差しなど、ところどころに滲む差別と抑圧への怒りは出版からほぼ10年経ってもまだまだ現実で解消できてないどころか、リアルタイムに危機感を覚える課題で、悲しい。
- 2025年7月19日ロシア 女たちの反体制運動高柳聡子借りてきた読み終わった帝政時代から現代に至るまで、文字通り命懸けで体制に抗い続ける女性たちに感銘を受けると同時に、今のプーチン政権下でまだ自由を手にできないどころか弾圧が強まる現状に落ち込む。でも本当に多彩な抵抗があり、その歴史に埋もれてきた声を聞けて良かった。
- 2025年7月19日あなたのフェミはどこから?上田久美子,安達茉莉子,小川たまか,小田原のどか,石原真衣,長田杏奈借りてきた読み終わった
- 2025年7月18日華夷変態の東アジア程永超借りてきた読み終わった
- 2025年7月18日〈沈黙〉の自伝的民族誌石原真衣借りてきた読み終わった
- 2025年7月12日ヘイト・クライムと植民地主義中野敏男,乗松聡子,前田朗,安田浩一,宮城隆尋,島袋純,新垣毅,木村朗,朴金優綺,松島泰勝,清水裕二,石原真衣,結城幸司,辛淑玉,野平晋作,金東鶴,香山リカ,髙良沙哉借りてきた読み終わった
- 2025年7月10日沖縄戦記 鉄の暴風沖縄タイムス社借りてきた読み終わった
- 2025年7月6日最新アイヌ学がわかる佐々木史郎,北原モコットゥナシ借りてきた読み終わった
- 2025年6月28日台湾・韓国・沖縄で日本語は何をしたのか古川ちかし,川口隆行,林珠雪借りてきた読み終わった
- 2025年6月28日
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