
yt
@yt
2025年10月21日

ユートロニカのこちら側
小川哲
読み終わった
虚構のアメリカで理論武装されたユートピア。
「自分に残された仕事は、これから先の何十年か分のスケジュール帳を、なるべく不快な気分にならないように埋めていく作業だった」(p57)
テクノロジーと神が衝突する世界で、テロや忘却、自死について考える。
「責任を取ることは、人間に残された美点の最後の砦だからな」(p116-117)
虚構にはならないと思えるくらい詳細が詰められていて、あいかわらず面白い。
足し算のできるゴリラは、朝食のあとにブラックコーヒーを飲むと思えたら、もうユートロニカのこちら側です。








