
白木蓮
@a
2025年10月21日
霧のコミューン
今福龍太
読み終わった
そんななかにあって、ゴイティソーロは囲い込まれた場としての、あらゆるゲットーを拒絶した。ゲットー的な自閉的思考にたいしても否をつきつけた。すべての幻想的なカテゴリーとしての「われわれ」Weの拒否。だが同時に、パレスチナでの思索は、彼に「連帯」の希望をも生み出していた。
そこでいわれる「連帯」とは、「セクト」のことでも「味方」のことでもない。その「連帯」とは、すべての分類記号を取り払った人間に近づいてくる、究極の孤独と自由との上に築かれる未知の共同性、霧のなかに不意に出現するコミューンのことにちがいない。(p95)
倫理的な、あまりに倫理的な
