
jirowcrew
@jirowcrew
2025年10月27日
呪われた部分
ジョルジュ・バタイユ,
酒井健
かつて読んだ
「生活水準の向上を要求する動きは、莫大な財産の奢侈への抗議にまでなっている。この要求が正義の名の下に行われている始末だ。この場合、正義という言葉がその反対の言葉、まさしく自由という言葉の深い真実を隠してしまっているのである。正義の仮面の下で、全般的な自由が、必要事に隷属した実存の、艶も特徴もない外見をまとっているのである。自由の限界が最も正しいものへ後退しているのである。」
p.57
全体の水準を上げようとするとなると、規律が必要となる。能動的に規律を守ろうとする人々により、そこに正義が生まれる。
「水準」という概念には「正義」が内在している。
そして「水準」はおのずと「辺境」を生成する。
「自由」は辺境にしか棲まわない。
そこは「水準」の息がかからない、極めて空気の薄い領域に違いないが。
「辺境」にて、新たな呼吸方法を自分なりに身につけること。

