
飴田
@hukuro_neko
2025年10月26日

ストーンサークルの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
M Wクレイヴン
読み終わった
続きが気になり"目が離せない"感覚が海外ドラマのそれに近い。休日の1日で読了。ラストまで一気に駆け抜けてしまう文句無し最高の面白さ…!
コツコツと時に大胆に積み重ねていく捜査手法(これがなんとも主人公ポーの姿勢が一貫していてとても気持ちがいい)や、ブラッドショーはじめ仲間たちとの連携でパズルがパチパチとはまっていく面白さにもうとにかく夢中で読んだ。合間に挟まる会話も楽しい。
一方で残虐な犯行を駆り立てたおぞましい真相、犯人とその動機が明らかになると、ますます前のめりに引き込まれていく。
「何故ポーが犯人に選ばれたのか?」
序盤からずっと謎だったこの疑問まで回収し、迎えるラストシーンまで、中弛みなく物語が展開していく。
そしてポーとブラッドショー。
私もこのキャラクターたちに魅了された読者のひとりになりました…みんなそうなるんだろうな、わかる…
ブラッドショーをいじめる同僚に対しての行動、この時点で既に読者がポーに絶大な信頼を寄せる。安心できる破天荒主人公は良いな…
保身が第一なお偉いさんたちの都合を全くものともせず動きまわるポーの立ち回りが危ういながらも爽快な一方で、相棒となるブラッドショーの切り口もなかなか鋭い。圧倒的な技術力でバックアップする一方で、思わぬ方向でアシストを決めたり。
つい一読者として彼女を見守るような立場になってしまうけれど、ポーに懐く様も、より頼もしく成長していく様も、凄惨な事件と対照的に物語にあたたかい光をあたえてくれる。
根っからのバックアップ専門なのに自ら体を張る場面、本当に良くて…(ググってというのがまたいい)
ふたりの関係性について作中印象的だったのは、ポーが自分が陰、ブラッドショーが陽だと称したこと。一見逆のようだけれど、内面は異なるバランスで成り立つふたり。どんどん息が合っていき最高のコンビになったその友情をこれからも見届けたい…シリーズ追いかけていきます。
好きな場面たくさん(特に終盤)あるけれど、
ブラッドショーがプリンターで経費を使いきった(使いきった!?)シーン、大好きです。


