舳野
@henomohe
2025年10月29日
夕凪姉妹と怨霊お祓い記
高原英理
読み終わった
表紙は今どきのライトノベルだが正統派の伝奇小説(表紙も夕凪姉妹のかわいさに目が向くがそのあと顔あり蜜柑のインパクトからこれはただものじゃない小説よりだぞと思わせる)。小気味よい語り口やたたみかけるような展開は里見八犬伝や講談社文庫版封神演義を思い出す。稲生物怪録を知らない私でも楽しめる気風のいい少女が心の強さでねじ曲がった魂をもつ大人の怨霊と対峙する爽快な話。2007年のこの作品、大幅な加筆があったとのことだがおんやら経のあれこれくだりは付け加えられたものなのだろうか。2017年にあの問題が発覚してとある宗教団体に入信している人の親戚から宗教がかんでる、とは噂としては聞いていたけど関係性がニュースになったのはもっと後の話だし。
そして、姉妹が見たあのありえる結末の不気味さは2025年まったく洒落にならない状態。


